吉原 伯
Nori Yoshihara/Kazuaki Yamaguchi
湘南美容クリニック
【背景】
新しい脱毛方式である蓄熱式脱毛(蓄熱式)が普及してきている。我々は、従来式のレーザー脱毛(従来式)と蓄熱式の両方を使用している。両者の使用経験を元に、治療効果および合併症について、比較検討を行った。
【方法】
(1)2017/5/15~2017/9/28 において、脱毛治療を行い、合併症が起きたものを集計した。80,318 件に対して、不均一な効果、および熱傷、凍傷発症について x² 検定に よって検討を行った。
(2)2016/1/1~2017/9/8 において脱毛を行い、硬毛化が起きたものを集計した。硬毛化については 379,877件について x² 検定によって検討を行った。
(3)2017/9/1~ 2017/9/30 において、脱毛治療後 1 ヶ月以上経過している方を対象に行い、治療効果については従来式 300 名、蓄熱式 406 名に対して主観的に評価してもらうアンケートを実施した。それらについて x² 検定によって検討を行った。
【結果】
(1)不均一な効果において、蓄熱式 (0.078%) の方が従来式 (0.31%) よりも有意に優れていた。(p0.01)。熱傷、凍傷においては有意差を認めなかった。
(2)硬毛化の発生頻度は、蓄熱式 (0.0034%) の方が従来式 (0.13%) よりも優位に低率であった。(p0.01)。
(3)効果の実感においては、有意差を認めなかった。
【結論】
蓄熱型の方が従来式に比較して , 効果は同等で合併症発生頻度が低いことが示された。